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私「おやじむし」の人生のメインテーマである「何をするためにこの世に生まれてきたのか」を知ること、そして、「豊な人生を送る」という目標のために日々読書し、そこから得たことをアウトプットしたものです。

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できそこないの男たち(2回目)
できそこないの男たち (光文社新書)できそこないの男たち (光文社新書)
(2008/10/17)
福岡伸一

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──────────────────────────────
 ◆今回紹介する本
──────────────────────────────
 題名:できそこないの男たち
 著者:福岡伸一
 出版:光文社新書
 定価:820円+税
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4334034748/oyajimushicom-22/ref=nosim/



──────────────────────────────
 ◆目次
──────────────────────────────
 プロローグ
 第一章 見えないものを見た男
 第二章 男の秘密を覗いた女
 第三章 匂いのない匂い
 第四章 誤認逮捕
 第五章 SRY遺伝子
 第六章 ミュラー博士とウォルフ博士
 第七章 アリマキ的人生
 第八章 弱きもの、汝の名は男なり
 第九章 Yの旅路
 第十章 ハーバードの星
 第十一章 余剰の起源
 エピローグ



──────────────────────────────
 ◆成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■■
 勇気  :■□□□□
 豊かな心:■■□□□
 おすすめ:■■■■■



──────────────────────────────
 ◆内容紹介
──────────────────────────────
◆ヒトが持っている染色体は、全部で46巻。

 そのうち、女性が持っている染色体は「44+XX」で46巻。
 
 男性が持っている染色体は「44+XY」で46巻。
 
 女性が作り出す卵子が持つ染色体は、「44+XX」の半分で
 「22+X」の一種類だけ。
 
 男性が作り出す精子が持つ染色体は、「44+XY」の半分で
 「22+X」と「22+Y」の2種類存在します。
 
 つまり、受精卵の染色体は「44+XX」と「44+XY」の
 2種類が存在することになります。
 
 「44+XX」の染色体を持つ個体は女性になり、「44+XY」
 の染色体を持つ個体は男性になります。
 
 中学生の生物の授業を思い出しました。
 
 精子が持つ「Y染色体」が、男性を決定するのです。
 
▽「X染色体」は「Y染色体」の5倍くらいの大きさしかないそう
 です。
 
 とは言っても、Y染色体の情報量が少ないというわけではなく、
 1ページあたりおよそ1000字、数万ページの情報量を持って
 いるとのこと。
 
 このY染色体を受け取った卵子が、男性としての個体となるの
 です。
 
 ただし、染色体にたまたま異常が発生し、「Y染色体」を持つ
 個体なのに、つまり「44+XY」、要するに男性としての染色体
 を持っているにもかかわらず、そのY染色体上に「男性化の指令」
 が欠落している場合があるとのこと。
 
 「Y染色体」を持っているのに、「男性化の指令」が発せられない
 場合、個体はどうなるのかというと、「デフォルトの発生」を行う
 のです。
 
 デフォルトとは「本来のプログラム」のこと。
 
 そして「本来のプログラム」とは「女性」を示します。
 
 生命の基本仕様は女性なのです。
 
 Y染色体から男性化のプログラムが実行されなければ、その個体は
 生命のデフォルトである女性となります。
 
 受精卵が女性の子宮に落ち着くと、細胞分裂を始めます。
 
 分裂毎に46巻の染色体は同じものがコピーされ、次第に形が
 変化していきます。
 
 ここからはまた本文を引用します。
 
 「受精後、6週間ほどが経過するとその生き物は1センチほどの
 大きさになる。不釣り合いに大きな頭に、目や耳とおぼしき小さ
 なくぼみや突起ができる。丸まった背中の曲線は短い尾まで続く」
 
 「小さなトカゲのように見えるこの生き物は次の1週間の間に
 急速にヒトらしくなる。頭が丸くなりそれを支える首ができる。
 手足が伸びる。体長は2センチ近くになる。尾が消えておなか、
 お尻、太ももがはっきりする」
 
 「仮にもしこの時点で、不謹慎ながら、太ももの間をのぞき見る
 ことができたとしたら。染色体がXXであろうとXYであろうと、
 そこには同じものが見える。割れ目。これを見た人はおそらく
 おしなべて皆こう思うだろう。ああ、この子は女の子だと」
 
 「そう、そのとおり。全ての胎児は染色体の型に関係なく、受精後
 7週目までは同じ道を行く。生命の基本仕様。それは女である。
 このあと基本仕様のプログラム進行に何ら干渉が働くことがなけ
 れば、割れ目は立派な女性の生殖器となる」
 
 生命のデフォルトは女性だとしたら、そこへ男性が「足された」
 理由は何だったのでしょうか?
 
 それは「神のみぞ知る」です。
 
 旧約聖書に書いてあるアダムとイヴの話は、生物学的に言うと
 どうやら間違っているようです。





 この本は、今回紹介した染色体の増殖と分割の話の他、DNA研究
 にまつわるさまざまなエピソードが紹介されていて、私にはかなり
 興味深く読む事ができました。
 
 生物の基本仕様が女性だとしたら、なぜ「オス」が必要だったのか?
 
 本を読むとその謎が解けます。
 
 著者の別の著書「生物と無生物のあいだ」もそうでしたが、最先端
 化学の解説でありながら、物語のように書かれていて、飽きずに
 読み通すことができます。
 
 時間がありましたら、参照ください。
 
 「生物と無生物のあいだ」,Vol659,2008/04/22配信分
 http://archive.mag2.com/0000194014/20080422060000000.html
 
 「生物と無生物のあいだ」と共に、おすすめの一冊です。



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できそこないの男たち
できそこないの男たち (光文社新書)できそこないの男たち (光文社新書)
(2008/10/17)
福岡伸一

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──────────────────────────────
 ◆今回紹介する本
──────────────────────────────
 題名:できそこないの男たち
 著者:福岡伸一
 出版:光文社新書
 定価:820円+税
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4334034748/oyajimushicom-22/ref=nosim/



──────────────────────────────
 ◆目次
──────────────────────────────
 プロローグ
 第一章 見えないものを見た男
 第二章 男の秘密を覗いた女
 第三章 匂いのない匂い
 第四章 誤認逮捕
 第五章 SRY遺伝子
 第六章 ミュラー博士とウォルフ博士
 第七章 アリマキ的人生
 第八章 弱きもの、汝の名は男なり
 第九章 Yの旅路
 第十章 ハーバードの星
 第十一章 余剰の起源
 エピローグ



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 ◆成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■■
 勇気  :■□□□□
 豊かな心:■■□□□
 おすすめ:■■■■■



──────────────────────────────
 ◆内容紹介
──────────────────────────────
◆旧約聖書によると、神は地面の塵(ちり)で人の形を造り、鼻から
 命の息を吹き込んで最初に「男」を誕生させ、次にその男を眠らせ、
 その間に彼のあばら骨を一本抜き取り、それで「女」を形造り
 生命を吹き込んだそうです。
 
 世界で一番読まれている本(聖書)には、最初に男が出来て、男の
 一部から女が作られたと書かれていますが、どうやら実際は逆ら
 しいです。
 
 そのことを生物学的に解説しているのが今回紹介する「できそこ
 ないの男たち」です。
 
▽著者の福岡伸一さんは、京都大学を卒業後、ロックフェラー大学
 および、ハーバード大学の研究員、京都大学助教授を経て、現在は
 青山学院理工学部化学・生命科学科の教授をされています。
 
 専攻は分子生物学。
 
 分子生物学は、ウィキペディアには以下のように書かれています。
 
 「生命現象を分子を使って説明(理解)することを目的とする
 学問である。現在では、脳、再生、免疫、癌などに研究対象が
 広く拡大しており、21世紀の現在、生物学の主流ともいえる」
 
 難しそうな「分子生物学」を、一般向けに分かりやすく解説した
 のが今回紹介する本です。
 
 「分かりやすく」と言っても、気を抜いて読むと、視線が文字の
 上を走り始めます。
 
 内容的には主に遺伝子(DNA)のお話です。
 
▽私たちヒトの個体がどうやってできているかというと、父親から
 23巻の書物と、母親からも23巻の書物をもらい受け、合計
 46巻の書物をコピーしながら増殖(分裂)し、ヒトの体を構成
 するようになります。
 
 書物とは「染色体」のことです。
 
 この本を読んでいると、中学校か高校の生物の授業が思い出され
 ます。
 
 当時は全く面白くなかった話も、自分の意志で本を読むと、これ
 ほど面白い話はないです。
 
 歴史でも何でもそうですが、現在持っているような興味があれば
 今頃はスペシャリストになれたかもしれません。
 
 なぜ、習った当時は面白くなくて、今本を読んだり勉強したり
 すると楽しいのでしょうね?
 
▽なぜ「染色体」というのでしょうか。

 ウィキペディアを覗いてみると、染色体について以下のように
 書かれています。
 
 「染色体は遺伝情報を担う生体物質である。塩基性の色素でよく
 染色されることから、1888年にヴァルデヤーによって Chromosome
 と名付けられた。Chromo- はギリシャ語で(chroma)「色のついた」
 に、-some は同じく(soma)「体」に由来する」
 
 「染色体」は直訳みたいです。
 
 染色体は「DNA(デオキシリボ核酸)」と、「ヒストン」という
 DNAを固定させる役割を持つタンパク質から構成されます。
 
 ご存じの通り、DNAにはヒトの個体を決定する情報を全て持って
 いて、人間の細胞一つ一つに同じDNAが含まれています。
 
 DNAは、例えば心臓を構成する細胞に含まれるDNAは、「心臓の
 細胞である」というスイッチがオンになって心臓を形造っています。
 
 指とか髪の毛といった部分も同じで、どの細胞も同じDNAを
 持っていますが、オンになっているスイッチが違うために、出来
 る部分が違うのです。
 
 つまり、爪の細胞の中には眉毛を形造るスイッチがオンになった
 DNAは含まれないということになります。
 
 この法則が、地球上のどの生物においても同じように見られる
 仕組みなのです。
 
 とても自然に、そして偶然に出来上がった仕組みだとは思えません。
 
 何者かによって造られたとしか考えられないです。
 
▽著者は、染色体のことをできるだけ一般向けに説明するために、
 「書物」に置き換えて説明しています。
 
 少し長いですが本文から引用します。
 
 「私たちヒトは、父から23巻、母からも23巻の書物をもらい
 受ける。各巻はそれぞれ大きさとページ数が異なる。しかし父由来
 の書籍と母由来の書籍の各巻は互いに相同である」
 
 「つまり父の第1巻と母の第1巻は同じボリュームであり、内容も
 ほぼ同じである。第2巻、第3巻と以下同様に対応関係が続く」
 
 「精子および卵子によって運ばれた23巻ずつふたそろえの百科
 事典は受精卵の中で合一され、全46巻の一大叢書(そうしょ)
 となる」
 
 「叢書は勤勉な受精卵中の仕組みによって写本がつくられる。
 受精卵が分裂して二つに分かれるとき、46巻の叢書は、46×
 2セットとなり、分裂したそれぞれの細胞へと分配される」
 
 「これが延々と、かつ黙々と繰り返され、私たちの身体のすべての
 細胞は、脳でも心臓でも膵臓でも、その細胞核の内部に同一内容の
 全46巻の百科事典をもつことになる」
 
 「各細胞はこの百科事典から随時、必要な情報を呼び出して生命
 活動を行っている」
 
 「唯一の例外は他でもない、精子と卵子である。精子には精子を
 創り出すもととなる細胞がある。卵子には卵子を創り出すもとと
 なる細胞がある。もととなる細胞の中には46巻の百科事典が
 並んでいる」
 
 「この細胞が二分列して精子もしくは卵子を作り出す。しかしこの
 細胞は分裂に際して百科事典46巻をコピーして倍加することを
 しない。単に、46巻を二つにわけて23巻ずつにするのだ」
 
 「そもそも46巻は父と母から来た23巻ずつの2セットであった
 から、元の状態に戻すことになる」
 
 「ただし、今、あなたが作り出す精子(もしくは卵子)に振り分け
 られる1セットずつの百科事典は、あなたの父と母がくれたとおり
 そのままの23巻ずつではない。父と母がくれた23巻ずつの
 百科事典はあなたの細胞の中で合一され、ガラガラポン!と混ぜ
 合わされている」
 
 細かい話をすればもっと細かくなると思われますが、ヒトという
 個体がどうやってできているのか、概要が分かります。
 
 同じ父親と母親を持つ兄弟でも、個体の形が違うのは、23巻の
 百科事典か合一される時にシャッフルされるからなのです。
 
 母親が作る卵子も、作る毎にDNAは違っているし、父親が作る
 数億個の精子も、それぞれ持っているDNAが違っていて、どの
 卵子がどの精子と受精するかによって、違う個体が形成されるの
 です。
 
 誰が考え出したのか、何とも不思議な仕組みです。
 
 
 続きは次回。



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白痴(2回目)
白痴 (上巻) (新潮文庫)白痴 (上巻) (新潮文庫)
(1970/12)
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──────────────────────────────
 ◆今回紹介する本
──────────────────────────────
 題名:白痴 上巻
 著者:ドストエフスキー
 出版:新潮文庫
 定価:857円
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4102010033/oyajimushicom-22/ref=nosim/

 題名:白痴 下巻
 著者:ドストエフスキー
 出版:新潮文庫
 定価:819円
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4102010041/oyajimushicom-22/ref=nosim/



──────────────────────────────
 ◆目次
──────────────────────────────
 ※目次はありません。



──────────────────────────────
 ◆成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■■
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■■



──────────────────────────────
 ◆内容紹介
──────────────────────────────
▽前回の続きです。
 
 ロシア人の気質で、もう一つ発見したのは「侮辱に敏感」という
 ことです。
 
 どこの国の人間も、侮辱されれば腹は立ちますが、ロシア人は
 侮辱に対して根に持つタイプのようです。
 
 そして、侮辱されたことを侮辱した相手に「あなた今、侮辱しま
 したね」と伝えることもしばしば。
 
 特に物語に登場する当時のロシア貴族は侮辱に対してとても敏感
 です。
 
 時にはピストルで「決闘」という状況にも発展していたようです。
 
▽他に、ドストエフスキーの作品によく登場する言葉で「慇懃」と
 「卑劣漢」があります。
 
 「慇懃」とは「礼儀正しく、丁寧なこと(さま)」で、「慇懃な
 態度」とか「慇懃に...」という使い方をします。
 
 また、「卑劣」とは「道義的に許し難い一連の行為。『卑怯』
 よりも極悪な場合に使われることが多い」とあります。
 
 「卑劣漢」とは「卑劣な男」という意味です。
 
 物語中にも、さまざまな性格のキャラクターが登場します。
 
 レーベジェフという元小役人の男性が物語の冒頭から最後まで
 登場しますが、この男は「卑劣」な奴です。
 
 「何でそういうことするかな...」というようなことをやるし、
 それを指摘されても開き直ります。
 
▽まだ調査が足りないので、一般のロシア人に関する情報が少なく、
 まして、ドストエフスキーが作品を書いた時代のロシア貴族に
 関する情報がほとんどありません。
 
 貴族と言ってもピンからキリまであったみたいです。
 
 「白痴」の主人公ムイシュキンは、没落した公爵家の跡取り息子
 です。
 
 正式な名前は「レフ・ニコラエヴィチ・ムイシュキン公爵」。
 
 既に両親はこの世になく、ムイシュキン公爵自身も幼い頃から
 スイスで療養していたため、爵位だけは「公爵」がついていますが、
 財産は全くなく、身よりもありません。
 
 病気が良くなったムイシュキン公爵は、ロシアのペテルブルグに
 住みムイシュキン公爵家の遠縁にあたる、エパンチン将軍夫人を
 頼ることにしたのです。
 
 ペテルブルグへ向かう汽車の中で、ムイシュキン公爵はロゴージン
 という名の金持ちと出会います。
 
 ロゴージンもこの作品で重要な役割を果たしています。
 
 ドストエフスキーがムイシュキン公爵にイエスを重ねていたので
 あれば、おそらくこのロゴージンに正反対の性格を与えたのだと
 考えられます。
 
 粗暴で性格が暗く、嫉妬心も強くさらにしつこい。
 
 ところが、ムイシュキン公爵は裏表がない人間。
 
 ペテルブルグへ向かう車中でロゴージン、そして、小役人のレーベ
 ジェフを味方に付けてしまいます。
 
▽ムイシュキン公爵が、ペテルブルグで最初に向かったエパンチン
 将軍家では、裏表の無いムイシュキン公爵を「白痴」呼ばわりして
 いました。
 
 エパンチン将軍にはガーニャという名の秘書がいて、ナスターシャ・
 フィリポヴナという美しい女性に求婚しようとしていました。
 
 ガーニャがナスターシャに求婚するのも、裏には様々な策略が
 隠れていたのです。
 
 このナスターシャはロゴージンからも求婚されていました。
 
 ムイシュキン公爵はエパンチン将軍家でも、全く自分は意識して
 いませんが、あらゆる人を味方に付けます。
 
 「白痴」と陰口をたたかれますが、策略の無い純真無垢な人柄は
 話しをした人々に安心感を与えていました。
 
▽エパンチン将軍家から、秘書のガーニャの家に移ったムイシュキン
 公爵は、そこでナスターシャと出会います。
 
 なんとそこでムイシュキン公爵はナスターシャに求婚してしまい
 ます。
 
 ナスターシャもムイシュキン公爵の人柄に魅せられ、瞬く間に
 思いを寄せますが、様々な事情があって、そこへやってきたロゴー
 ジンと一緒に出て行ってしまいます。
 
 この時から、ムイシュキン公爵とロゴージンは恋敵となり、物語の
 最後まで、命を狙われているのに友人の様に接するという、やや
 こしい関係が続きます。
 
▽また、エパンチン将軍には3人の年頃の娘がいて、その末娘の
 アグラーヤがムイシュキン公爵に思いを寄せるようになります。
 
 ムイシュキン公爵もアグラーヤの思いに応えようと、結婚の約束
 をしますが、そこへロゴージンの元へ走ったはずのナスターシャが
 絡んできて、事態は思わぬ方向へ動き始めます。
 
▽多少ひねくれてはいますが、ムイシュキン公爵に思いを寄せる
 箱入り娘のアグラーヤ。
 
 そして、かなりひねくれた性格で、ムイシュキン公爵に自分の
 想いを分かって欲しいと思っているナスターシャ。
 
 そのナスターシャに振り回され、それでも彼女を自分のモノだと
 思い続ける危険な人物ロゴージン。
 
 そして、「白痴(ばか)」と言われながらも、出会う人を味方に
 してしまうムイシュキン公爵。
 
 彼は、アグラーヤの想いにも応えたいけれど、精神的に不安定な
 ナスターシャを放って置けないのです。
 
 そこに加え、エパンチン将軍家の人々やそこに出入りする貴族達、
 レーベジェフ家の人々やロゴージンの仲間達、その他様々な人々が
 登場し、物語は思わぬ方向へ向かいます。
 
 最後は、登場したときと同じくムイシュキン公爵とロゴージンで
 幕を閉じます。
 
 そして、ムイシュキン公爵は...





 読み終わるのにかなり時間が掛かりましたが、やはりドストエフ
 スキーの作品は面白いです。
 
 著者の思想を詳細まで理解するのは難しいですが、物語として
 読んでも十分に面白いです。
 
 ロシア人の性格とか気質、当時の貴族の文化等が理解できれば、
 もっと面白いかもしれません。
 
 おすすめの一冊です。



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白痴
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 ◆今回紹介する本
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 題名:白痴 上巻
 著者:ドストエフスキー
 出版:新潮文庫
 定価:857円
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 題名:白痴 下巻
 著者:ドストエフスキー
 出版:新潮文庫
 定価:819円
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 ◆目次
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 ※目次はありません。



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 ◆成分解析
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 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■■■



──────────────────────────────
 ◆内容紹介
──────────────────────────────
▽情報は、巻末の「あとがき」とウィキペディアから。

 久々に読んだドストエフスキーは、「白痴(ばか)」という作品
 です。
 
 新潮文庫版は上下2巻あって、上巻は731頁、下巻はあとがき
 まで含めると684頁にあります。
 
 合計で1415頁、読み終わるのに都合十日間くらい掛かりました。
 
 「白痴」のような長編を読みたくて、毎日キッチリ発行していた
 書評をやめて、「良い加減」に発行することにしました。
 
 その甲斐あって、「白痴」はゆっくりと噛みしめるように読めま
 した。
 
▽著者の正式な名前は「フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフ
 スキー」(1821年11月11日?1881年2月9日)。
 
 日本の時代で言うと、文政4年?明治14年。
 
 19世紀後半のロシア文学と代表する文豪です。
 
 同時期に活躍したロシアの作家として、トルストイやチェーホフ、
 ツルゲーネフ等がいます。
 
▽ドストエフスキーは、1849年に空想社会主義サークルに参加
 したため逮捕され、死刑執行直前に皇帝からの特赦があり、シベ
 リア流刑に減刑され4年間服役します。
 
 また、ギャンブル好きで、出版社に借金してギャンブルにのめり
 込みます。
 
 そのため生活は貧しく、締め切りに追われる日々を送っていた
 とのこと。
 
 そのため「罪と罰」や「賭博者」は口述筆記という形式で書か
 れたそうです。
 
▽ドストエフスキーの作品には、当然ながら彼の思想があちこちに
 表現されています。
 
 当時のロシアはどのような時代だったのでしょうか。
 
 1861年にクリミア戦争に負けたロシアのアレクサンドル2世が、
 近代化を目指して農奴制を廃止します。
 
 農奴制を廃止するということは、貴族の特権がなくなるということ
 になります。
 
 1870年には、後の革命家ニコライ・レーニンが誕生するなど、
 この頃ヨーロッパ各国間には不穏な空気が流れ、緊張状態にあった
 ようです。
 
 著者の思想は、「当時広まっていた理性万能主義(社会主義)
 思想に影響を受けた知識階級(インテリ)の暴力的な革命を否定し、
 キリスト教、ことに正教に基づく魂の救済を訴えている」とのこと。
 
 「正教」については、ウィキペディアを読んでみたけれど、良く
 分かりません。
 
 その思想は著者の作品の中にも現れていて、無神論者を非難する
 場面もあって、キリスト教の影響が出てないこともないですが、
 そんなに気になる程ではありません。
 
▽「白痴」の主人公は、「レフ・ムイシュキン」という二十代後半の
 若い男性。
 
 ムイシュキンは、幼い頃から重度の「てんかん症状」を抱えていて
 その治療のためにスイスで療養していました。
 
 成人し、てんかんの症状も良くなったためロシアへ戻る事になった
 のです。
 
 ロシアに戻る汽車の中で、ムイシュキンはロゴージンをはじめ
 何人かと知り合いになります。
 
 彼はずっと療養生活を送っていたため、世間知らずで「打算」とか
 「保身」、「たくらみ」、「駆け引き」や「取り引き」といった、
 人間の醜い部分、表と裏の「裏」が欠落した人間です。
 
 そのために、汽車の中で出会った人や、その後出会う人たちから
 「白痴(ばか)」と呼ばれるようになるのです。
 
▽著者がムイシュキンを使って表現しようとしたのは「完全に美しい
 人間を描くこと」でした。
 
 そのモデルはキリストで、浅ましい部分がない人間、裏表が無い
 人間、他人の痛みが分かる人間を描こうとしたようです。
 
 ムイシュキンは「白痴」であったため、知り合った人たちに嫌わ
 れる事が少なく、誰からも好かれます。
 
 そのことを自分では意識していませんが、周囲の人たちの言葉から
 「どうやら自分は白痴(ばか)らしい」ということには気が付き
 ます。
 
 
▽ロシア人の「気質」とはどのようなものなのでしょうか。

 ネットで検索していくつか読んでみると、大まかなロシア人の
 性格が少しだけ見えてきます。
 
 まず「ロシア人は議論好きである」こと。
 
 テレビで放送される討論番組は、討論が終わるまで延々と続く
 そうです。
 
 一日テレビを付けていると、予想以上に討論番組が多いそうです。
 
 また、自分のミスは絶対に認めないとのこと。
 
 これは日本以外の国ではよくあることで、「謝れば負け」と思って
 いる国はたくさんあるので、ロシアに限ったことではないかもしれ
 ません。
 
 そして、「ロシア人はジョーク好き」で、誰かが人前で話をすると
 必ずジョークで笑わせてくれると思っているそうです。
 
 ジョークとウォッカがあれば、延々と会話が続くとのこと。
 
 2、3の記事を読んだだけなので、「ロシア人はこうだ!」とは
 言えないと思いますが、ドストエフスキーの作品を読むと、
 「ロシア人は議論好きである」というのは、当たっていると思い
 ます。
 
 とにかく話すこと話すこと。
 
 一人で数ページ分くら続けて話している場面もあります。
 
 途中で何を言っているのが主旨が分からなくなる場合もしばしば
 で、何度か読み返した部分もあります。
 
▽また、ドストエフスキーは自らの思想を作品の登場人物を使って、
 滔々と述べることもあります。
 
 「カラマーゾフの兄弟」で有名な、次男のイワンが語る「大審問官」
 もそうだし、「白痴」でイポリートという死期間近の肺病の青年が
 語る「告白」もドストエフスキーの思想が込められています。
 
 ただ、かなり難しく、特に「大審問官」は何回か読んだのですが、
 私には理解できませんでした。
 
 イポリートが語る「告白」も難しいです。
 
 
 続きは次回。



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火宅の人(2回目)
火宅の人 (上巻) (新潮文庫)火宅の人 (上巻) (新潮文庫)
(1981/07)
檀 一雄

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 ◆今回紹介する本
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 題名:火宅の人 上巻・下巻
 著者:檀一雄
 出版:新潮文庫
 定価:660円
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101064032/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101064040/oyajimushicom-22/ref=nosim/



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 ◆目次
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 ※目次はありません。



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 ◆成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■■□
 勇気  :■■□□□
 豊かな心:■■□□□
 おすすめ:■■■■□



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 ◆内容紹介
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▽前回の続きです。

 家出した妻は石神井の家に戻りますが、著者は戻りません。

 「戻らない」と言うよりは「戻れない」と言った方が正しいよう
 です。
 
 そのうち、次男の次郎が日本脳炎を患い、後遺症で全身麻痺状態
 となり、自宅は幼い子が他に3人もいてまさに戦争状態です。
 
 しかし、それを見た著者は逃げるように家に寄りつかなくなります。
 
 「何事にも縛られたくない」
 
 それが本音ですが、どこかに帰る場所がないと生きていけない人
 でもあるのです。
 
 それが愛人宅ということになりますが、その愛人からも束縛され
 たくないと、別に仕事部屋を借りたりします。
 
 そんなこんなで、一番多いときで4軒の住みかを持ち、何人かの
 愛人を持つ生活を送っていました。
 
▽著者のように安定を嫌う人は、やっぱり酒の酔いに逃げようと
 するのが常のようです。
 
 太宰治も酒の席での失敗がたくさんあるようです。
 
 著者と太宰治が一緒になって酔うと、いつも太宰治が自殺を勧めて
 いたとのこと。
 
 著者の場合、自殺することは考えてませんが、何かから逃れる
 ように酒を飲むのです。
 
 作品中でも、とにかく酒が登場します。
 
 ビールとウィスキーがどこに行っても登場し、酒を飲まない日は
 ない、というか、酔ってない時間の方が少ないのではないかと
 思えるほど酒ばかり飲んでいます。
 
 酒も薬物も同じで、何かに依存する人は心に満たされない何かが
 あります。
 
 大人になってからでは決して埋める事はできない、そうした心の
 すき間を満たそうとして、酒や薬物に依存してしまうようです。
 
 著者の場合、それは9歳の頃に家を出た母親だったのかもしれ
 ません。
 
 これだけ浴びるように酒を飲んでいると、体のどこかがおかしく
 なりそうです。
 
 現に、晩年は胃が不調だったようで、それを誤魔化すために更に
 酒を飲んでいました。
 
▽著者は、満たされない何かを満たすため、女性関係も安定する
 ことがありませんでした。
 
 作品中でも著者が関係を持った女性は(確か)四人。
 
 メインの女性は妻ではなく、舞台女優の矢島恵子。
 
 作品中ずっと登場します。
 
 途中、著者は外国に取材旅行に出かけますが、外国でも現地の
 日本人女性と関係を持ちます。
 
 国内でも、飲み屋のお姉さんや連れ込み宿の仲居など何人かの
 女性と恋愛関係を持ちます。
 
 著者がそこに求めているのは、おそらく母親の姿。
 
 ただ、どの女性も著者の母親になることはなく、満たされる事は
 ありません。
 
 最終的に、どの女性からも捨てられてしまいます。
 
▽酒も女性も派手ですが、お金の使い方もかなりめちゃくちゃです。
 
 当時の人と比べてみると、相当な額を稼いでいました。
 
 普通に貯蓄して使えばかなり裕福な生活ができる状況です。
 
 それなのに、家を四軒持ち、石神井の自宅の生活費と愛人の生活費、
 それに加え自分の酒代と生活費で、お金が入ってもあっと言う間に
 使ってしまいます。
 
 出版社や新聞社に原稿料の前借りをして酒を飲んでいました。
 
▽「最後の無頼派」と呼ばれた著者。

 破滅型の人生は、読む方は楽しく読めますが、実際に体験して
 みるとどうなのでしょうか。
 
 実際に体験することができない私にとっては、羨ましくもあり、
 でも体験したくはないとも思ってしまいます。
 
 破滅型の人生を物語った作品ではありますが、作品自体が暗いわけ
 ではありません。
 
 どのような状況にあっても、文章は明るく、落ちこむような表現は
 ありません。
 
 自分では体験出来ない人生を体験してみたい方にはおすすめの
 一冊です。



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火宅の人
火宅の人 (上巻) (新潮文庫)火宅の人 (上巻) (新潮文庫)
(1981/07)
檀 一雄

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 ◆今回紹介する本
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 題名:火宅の人 上巻・下巻
 著者:檀一雄
 出版:新潮文庫
 定価:660円
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101064032/oyajimushicom-22/ref=nosim/
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4101064040/oyajimushicom-22/ref=nosim/



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 ◆目次
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 ※目次はありません。



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 ◆成分解析
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 知恵  :■■■■□
 勇気  :■■□□□
 豊かな心:■■□□□
 おすすめ:■■■■□



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 ◆内容紹介
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▽今回も、情報源はウィキペディアと巻末の解説です。

 著者の檀一雄さん(1912年(明治45年)2月3日?1976年(昭和51年)
 1月2日)は、日本の小説家・作詞家です。
 
 代表作には、最初の妻のことを書いた「リツ子 その愛」「リツ子
 その死」、時代娯楽作の「真説石川五右衛門」、「夕日と拳銃」、
 そして、今回紹介する「火宅の人」等があります。
 
 「真説石川五右衛門」は直木賞を受賞、「火宅の人」は読売文学賞・
 日本文学賞を受賞しています。
 
▽子どもの頃の著者は、波乱の人生を歩みます。

 元々は、現在の福岡柳川、立花藩の普請方を務める家柄でした。
 
 父の仕事の都合で山梨で生まれた著者は、1914年(大正3年)に父の
 退職で福岡へ戻り、翌年1915年(大正4年)に父の仕事の修行のために
 上京します。
 
 しかし、生活が困窮したため翌年には再び福岡へ帰郷。
 
 母親の実家である久留米に住むようになります。
 
 1921年(大正10年)、著者が9歳の時に母親が家出をし、1924年
 (大正13年)に両親は離婚します。
 
▽1932年(昭和7年)には東京帝国大学経済学部に進学します。

 この頃、同人誌「新人」を創刊し、師匠と仰ぐ佐藤春夫や、太宰治、
 井伏鱒二、尾崎一雄らと知り合いになります。
 
 太宰治の死後、坂口安吾とも知り合いになります。
 
▽1941年(昭和16年)に、福岡の開業医の娘、高橋律子と結婚し長男
 太郎が生まれます。
 
 1946年(昭和21年)に、妻の律子が死去。
 
 同じ年に、同じ福岡の酒造家の娘、山田ヨソ子と再婚し、東京の
 石神井に家を構えます。
 
 陸軍報道班員として大陸へ渡って中断していた作家活動は、1950年
 (昭和25年)「リツ子・その愛」「リツ子・その死」で文壇に復帰。
 
 翌1951年に「長恨歌」「真説石川五右衛門」の2作を発表し直木賞
 を受賞します。

▽このように著者の歴史だけを書くと、波乱の人生ではありますが、
 作家としては恵まれているように思えます。
 
 しかし、生活そのものは太宰治と同じ「破滅型」です。
 
 幼い(9歳)頃、実母が男を作って家を出てしまい、父親が全く
 料理ができなかったのと、小学校に上がる前の妹が3人もいた
 ため、著者は幼いながらに自分で食材を買い集め料理を作るように
 なるのです。
 
 作家生活をするようになってから、著者は文壇屈指の料理人と
 しても知られ、料理関係の本を何冊か書いています。
 
 「火宅の人」にも出てきますが、その料理というのも酒のつまみ
 のような簡単なものではなく、煮込み料理等本格的なものばかり
 です。
 
 このような幼い頃の体験が、大人になっても母を求め、食材を
 集めて何かを作らないと落ち着いて居られない状況を作っています。
 
 また、子どもの頃から家を転々としていたため、生涯安定した
 住みかを持つことができず、隠れ家と称する家を数件持ち、その上
 さらに放浪を繰り返します。
 
▽今回紹介する「火宅の人」は、そのような著者の自伝とも言うべき
 作品で、約20年に渡って書き続けられ、著者が死ぬ直前に完成
 しています。
 
 「火宅」とは、法華経の経文中にある言葉です。
 
 ネットで「火宅」を検索してみると、以下の様に書かれていました。
 
 「強い火勢が家宅を包もうとしている、つまり早く逃げ出さな
 ければいけない危険な状態を表現しています。そして その中には
 全く危険に気づかずに、楽しみに興じている人たちがいます。
 それが火宅の人という設定です」
 
 まさに著者のことを表現する言葉で、著者はそれが判っていながら
 どうすることもできない自分を作品の中で描いています。
 
 作品は、いくらかの脚色はあるみたいですが、ほぼ著者の自伝です。
 
▽作中での著者は「桂一雄」という名で登場します。

 物語には、先妻との子どもが一人、再婚した妻との間に4人目の
 子どもが生まれたあたりから書かれています。
 
 著者は、この状況で舞台女優の「矢島景子」と愛人関係を結びます。
 
 この愛人も実在の人物がいます。
 
 その愛人との関係も周囲に隠すこともなく、石神井の妻に真っ先に
 知らせてしまいます。
 
 妻もどこからか情報を掴んでいて、5人の子どもを家に残し家出
 してしまいます。
 
 それを知りつつ、著者も家には帰らず愛人宅に入り浸ります。
 
 子どもたちは女中3人にまかせ、連絡先だけは教えてあるという
 状況。
 
 かといって、著者は自分の家が気に入らないわけではないのです。
 
 妻もそれなりに愛しているし、子どもたちも愛しているし、自宅の
 雑多な喧噪も愛しています。
 
 そうではあるけれど、なぜかその愛に浸ることができない性分
 なのです。
 
 安定した生活を送る事がどうしてもできません。


 続きは次回。



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桜の園・三人姉妹
桜の園・三人姉妹 (新潮文庫)桜の園・三人姉妹 (新潮文庫)
(1967/08)
チェーホフ

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 ◆今回紹介する本
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 題名:桜の園・三人姉妹
 著者:チェーホフ
 出版:新潮文庫
 定価:400円+税
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4102065016/oyajimushicom-22/ref=nosim/



──────────────────────────────
 ◆目次
──────────────────────────────
 桜の園
 三人姉妹



──────────────────────────────
 ◆成分解析
──────────────────────────────
 知恵  :■■■□□
 勇気  :□□□□□
 豊かな心:□□□□□
 おすすめ:■■■□□



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 ◆内容紹介
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▽著者のフルネームは「アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ」
 (1860年1月29日?1904年7月15日)。

 同時代の日本は、安政6年から明治37年。
 
 参考文献は、いつもの通りウィキペディアと他ネットです。
 
 チェーホフはロシアを代表する劇作家・短編小説家です。
 
 著者が生きた時代のロシアはどのような状況にあったのでしょうか。
 
 列強国が清国と条約を結んでいた時代で、ロシアも同じように
 清国を搾取するため、様々な条約を締結していました。
 
 1861年には、アレクサンドル2世が「農奴解放令」に署名します。
 
 農奴制では、貴族階級が土地を所有し、農奴と呼ばれる農民を
 管理していました。
 
 農奴には、家族、住居、耕具の所有は認められていましたが、
 土地の移動や職業選択の自由はなく、支配者に税を収めなければ
 なりません。
 
 日本でいう荘園制度と似たような形です。
 
 クリミア戦争に負けたロシアのアレクサンドル2世が、近代化を
 目指して農奴制を廃止します。
 
 おそらく、貴族階級には衝撃が走ったことと思います。
 
 農奴制がなくなるということは、貴族の特権がなくなるということ
 に他なりません。
 
▽1870年には、後の革命家ニコライ・レーニンが誕生します。

 この頃ヨーロッパ各国間には不穏な空気が流れ緊張状態にありま
 した。
 
 1881年に、ロシアの文豪ドストエフスキーが没します。
 
 1984年にはロシア最後の皇帝、ニコライ2世が即位。
 
 1895年、ドイツ・フランス・ロシアが日本に対し三国干渉し、
 日本は遼東半島を清国へ返還。
 
 1898年には、日本が返還したはずの旅順と大連をロシアが
 占領し、翌年租借しています。
 
 1900年には、革命家レーニンがスイスへ5年間の亡命。
 
 チェーホフが活躍した頃、世界はイギリスをはじめとした列強国が
 弱小国を搾取してした時期で、ロシアでは「革命」の足音が刻々と
 近づいていました。
 
 一言で言うと「激動のロシア」の時代に戯曲を書いていたのが
 チェーホフです。
 
▽チェーホフには4大劇というのがあって、「かもめ」「ワーニャ
 伯父さん」、「三人姉妹」、「桜の園」の四つ。
 
 「かもめ・ワーニャ伯父さん」は、以前紹介したことがあります。
 
 「かもめ・ワーニャ伯父さん」,Vol.698,2008/06/19配信分
 http://archive.mag2.com/0000194014/20080619060000000.html
 
 この時も最後まで慣れることができなかったのが、登場人物の名前。
 
 なじみのない名前なのでなかなか記憶できないのと、文中では
 別の呼び方で呼ばれていたりもするので余計混乱します。
 
 「かもめ・ワーニャ伯父さん」でも、名前が覚えられませんでし
 たが、今回の「桜の園・三人姉妹」も物語が終了するまで、誰が
 誰なのか覚えられませんでした。
 
 「桜の園」の登場人物は、名前がある人物だけで12名、
 ラネーフスカヤ、アーニャ、ワーリャ、ガーエフ、ロパーピン、
 トロフィーモフ、ピーシチク等々、耳に残りづらい名前が並んで
 います。
 
 「三人姉妹」の方は、総勢14名。
 
 こちらも同じように、最後まで登場人物の頁と文中を交互に見て
 読んでいました。
 
▽「三人姉妹」がモスクワで上演されたのは1901年末、「桜の園」
 は1904年、チェーホフが亡くなる直前です。
 
 はっきり言ってしまいましょう。
 
 物語としては全く面白くありません。
 
 最初に「桜の園」を読み終わった後、頭の中には「?」が沢山
 浮かんでいました。
 
 そして、「三人姉妹」も同じようにドキドキするような山場が
 あるわけではなく、淡々と物語が進んでいくような感じでした。
 
 何回も途中で投げ出そうかと思ったくらいです。
 
 どちらの作品も戯曲形式で書かれていて、個人的に演劇に興味が
 なく、劇が頭の中に展開しません。
 
 どうしても小説とおなじようにその情景を描こうとしてしまいます。
 
 想像が上手くできないので面白くなかったのでしょう。
 
▽ところが、巻末の「解説」を読んで始めて、この2作品の味わい方
 が分かってきました。
 
 書評の冒頭部分にチェーホフが活躍した時代のロシアの歴史を
 少し詳しく書いたのも、チェーホフの戯曲を味わうために必要
 な要素だから。
 
 「桜の園」は、元もと資産家の貴族だった女地主が、身の回りの
 不幸や、周囲の人たちの搾取によって次第に財産を減らしてしまい、
 結果的に莫大な借金を背負い込み、最終的に身近にいた商人に
 自分の土地だった桜の園と屋敷を借金の形に取られてしまうストー
 リーです。
 
 昔の生活が忘れられずに、贅沢な暮らしから抜け出せず、それに
 たかるような人たちしか身辺には残っていません。
 
 その物語のなかに、恋愛あり、三角関係あり、不倫があり、そう
 いった部分も、この物語の愉しみ方だとか。
 
 「三人姉妹」は、軍人だった父親が亡くなり、残された三人姉妹と
 長男が次第に没落していく物語です。
 
 3人姉妹の次女は結婚しているけど、夫を愛していません。
 
 長女と三女はまだ結婚していません。
 
 長男は長女と次女の間に生まれていて、いいなづけがいます。
 
 父親の死から時間が経つにつれて、訪ねてくる軍人も減り、やがて
 旅団ごといなくなってしまいます。
 
 長男は賭博で借金を作り、最終的に屋敷も手放してしまうことに。
 
 その途中で繰り広げられる様々な人間模様がこの作品のおもしろい
 部分なのだそうです。
 
▽いずれの物語も、ロシアの歴史が大きくうねり始めた時代を的確に
 捉えていて、桜の園では農奴解放により次第に没落し始めた貴族の
 財産が一介の商人の手に渡ってしまう様を描いています。
 
 三人姉妹も同じ。
 
 時代背景を巧みに作品に取り込んだチェーホフのテクニックが
 光っています。
 
 って、説明されなきゃ分かんないです。
 
 もし読むので有れば、「解説」から先に読むことをお勧めします。



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